不整脈は、脈の打ち方が異常に速くなったりやとても遅くなる状態です。心臓の状態を測る検査に「心電図検査」というものがありますが、その字の通り心臓にはかすかな電気が流れており、その電気で心臓が興奮して動いているのです。つまり不整脈とはその電気がうまく流れていなかったり、過剰に伝わっている状態のことです。
●不整脈の症状
脈が極端に遅くなり、数秒以上脈がとぎれるようになると、めまいがしたり、ひどい場合は意識がなくなって倒れたりします。また脈の遅い状態が続くと、体を動かす時に息切れするようになります。
反対に、脈が速くなるとドキドキと動悸がし、さらに脈が速くなると心臓が十分な血液を送り出せなくなって、吐き気や冷や汗、意識が遠くなる症状が出てきます。
また心臓が止まっているように感じられる「脈が飛ぶ」という症状(実際には止まっていません)や、胸痛などがあります。胸痛は一瞬または数十秒以内でおさまります。狭心症や心筋梗塞の痛みと比べ、ずっと短いのが特徴です。
また上記のような症状よりもっと危険な、死亡する危険性の高い不整脈もあります。
●不整脈の原因
中高年以上の方であれば、だれでも毎日1~2個は不整脈があります。これが加齢とともに少しずつ増えていきます。またストレス、睡眠不足、疲労などでも不整脈は起こりやすくなります。もちろん心臓に病気があれば不整脈が出やすいのも事実です。そのほか高血圧の人、肺に病気がある人、甲状腺に異常がある人も不整脈が出やすいとされています。
●不整脈の治療
現在の不整脈治療では、一般的には重篤な心臓病がない方で不整脈の重症度が高くなく症状も軽ければ、生活習慣の改善などの指導を行うだけで積極的な薬物治療などは行いません。
死亡する危険性の高い「致死性(徐脈性)不整脈」であれば、即入院となりペースメーカー治療などの手術が必要となります。強い自覚症状(動悸や意識障害)がある場合で、そのことで日常生活に大きな支障をきたしQOL(生活の質)が下がってしまえば、アブレーションというカテーテルを使用した治療法もあります。
治療の判断は医師が行わなければ非常に危険ですので、不安がある方、不整脈を感じておられる方は医師に相談されてください。
内科・循環器内科・心臓リハビリテーション 村上きんしろう循環器内科
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